社会的養護を受けている子どもたちは2020年の時点で42,000人とされている。約500人に1人の子どもが受けていることになる。
ただ、この数字は現在社会的養護を受けているとされる子どもの人数であり、必要としている状況の子どもたちはもっと居ると思う。
虐待と言っても、経済的困難や両親の不仲、精神疾患や養育能力など多くの原因が絡み合っている。
家族や親を責めることはできないし、そういうスタンスでいても何も変わって行かないというのは、施設の職員さんと出会ってから感じた。
勿論、子どもが受けてきた暴力や暴言については子どもの味方で居てくれるけど、誰1人、親の悪口を言う人や在り方を否定する人は居なかった。
それに、面会に来ていたお父さんやお母さんを見ていて頑張っていない人は居ないと思った。
むしろ、会いに来ることができるだけで凄いと思う。それだけ親と会えていない期間の長い子も居た。
だからこそ、自分の親や祖父母が面会に来てくれる時はバレているけど他の子が羨むことがないよう、買ってもらったものを隠して自室に戻ってきたり、自慢に受け取られないよう気をつけていた。
けどやっぱり、漁りに来る子もいて、親にもらったものを職員に没収されたり施設の日用品として使われることもあって悲しい気持ちにもなった。
そういう時に心の中で、本に書いてある言葉を何度も自分に言い聞かせていた。
こういう時、一流は笑うんだ、二流は泣くんだ、三流は怒るんだってずっと言い聞かせて笑うようにしてた。
今思うと、あの頃の自分の方がよっぽど強かったなと思う。ただ、抑えれば良いものでもなかったのかも知れないけど。
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